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ブログ 土壌汚染とは

土壌汚染による環境リスクはどのようなことが考えられますか?

土壌汚染

環境基本法の7大公害の1つに数えられる土壌汚染。私たちが住む国土が有害物質によって汚染されている状態であり、自然環境への影響は極めて大きいと考えられています。

しかし、一般市民の土壌汚染への意識は極めて低い!

仕方ありません。土壌は私たちが生きる上での根本をなすものであるにしても、日常生活で土壌汚染を意識せざるを得ない場面は非常に稀です。

農業を営む方々や家庭菜園を行なっている方々ならば、土壌汚染を意識することもあるでしょうが・・・

今回は、そんな表舞台に出にくい公害である土壌汚染について、環境リスクの面からお話いたします。

 

ピンとこないわ!

 

環境リスクとは何ですか?

そもそも環境リスクとは何か?一言で言えばこうなります。

「人の環境や生活環境、生態系への悪い影響を及ぼすおそれ」

でも、これでは抽象的過ぎますよね?

より詳しく説明すると、広い意味での環境リスクと狭い意味での環境リスクに分けることができます。どういうことか?

広い意味での環境リスクとは、地球全体から見た環境リスクのことです。ここ数年の異常気象やオゾン層の破壊、地球温暖化などがわかりやすい例ですね。

狭い意味での環境リスクとは、企業の産業活動が原因で発生する環境への損害のことです。河川水の汚染や工場煙突からの大気汚染がその例です。土壌汚染による環境リスクもこれに該当します。

つまり、狭い意味での環境リスクは以下の3つに分類できます。

  • 水質汚濁
  • 大気汚染
  • 土壌汚染

 

いずれも私たちの普段の生活に深く関わるものであり、特に水質汚濁と大気汚染は、実際に公害問題へと発展しています。

便利で快適、そしてありとあらゆる娯楽や産業で満たされた現代、それは様々な環境リスクという代償の上で成り立つものです。環境リスクは現代社会に生きる私たちの宿命ともいうべきものでしょう。

では、環境リスクによって何が起こってしまうのか?①〜②の分類ごとに詳しく説明していきましょう。③については次章でお話します。

 

①水質汚濁

水は、私たちの生活に絶対に欠かせないのと同様、産業の発展でも絶対に欠かすことのできない極めて重要なものです。

物の洗浄や冷却はもちろんのこと、巨大な機関車を動かしたり、電気を起こしたり、燃え盛る炎を消したり・・・水の使い方は無限です。

しかし、そんな貴重な資源である水も、かつては無限に存在するものとして使い捨て同然の扱いを受けていました。

使用済みの水はもういらない、川にでも流せばいい、海に捨てればいい、地面にでもばら撒けばいい・・・

そんなあまりにも無責任で軽率な行動による環境リスクがいかに恐ろしい事態を招くかということは、1950年代に発生した水俣病が証明しています。

水質汚濁による環境リスク、つまり使い捨てにされた水、いわゆる汚染水の影響を真っ先に受けるのは、海や川で生きる生物たち。ある日川を覗いてみると、いくつもの魚がプカプカ浮かんできた!!もしかしたらそんな場面を目撃したことがある人もいるかもしれません。

そして!!そんな魚が私たちの食卓に上がることがある!!

あなたは「食物連鎖」という言葉をご存知ですか?小さな生物が大きな生物を食べ、さらに大きな生物がその生物を食べ、食べられることのない最も大きな生物は死んで微生物たちの食料となる。

「生態系」という言葉で表されることもありますが、これが最も自然な形の環境のあるべき姿です。外来種が日本の生態系を破壊するという環境リスクもありますが、それはまた別の話・・・

水質汚濁の原因となる汚染物質は、その食物連鎖の中に巧みに入り込んでくるのです。

例えば、汚染物質を飲み込んだ小さな生物は、より大きな生物の食料となる。問題はここで大きな生物が大量の小さな生物を食料にするということなのです。

小さな生物に含まれた汚染物質はそのまま大きな生物へと引き継がれる。ここで汚染物質の濃縮作用により、より高度な汚染となって周囲の生物の多大な影響を与える。

私たち人だけでなく、地球上のありとあらゆる生物が必要とする水。その水への環境リスクは極めて深刻と言えるでしょう。

 

生態系が崩れる?

 

②大気汚染

工場煙突からモクモクと出る煙。トラックから出る黒い排気ガス。タバコの煙。大気の汚れとして真っ先に名前が挙がるこれらの現象は、環境リスクとしても容易につくものです。

トラックの排気ガスは喘息の原因と言われ、人が吐き出すタバコの煙は副流煙と呼ばれ、発癌性物質を含むと言われています。

また、身体への蓄積性があり極めて毒性の高いダイオキシンの蔓延も深刻です。一度体内に取り込まれると体外への排出は難しく、人間以外の動植物への影響も甚大です。

人が産業の発展を求める以上、環境リスクは必ず付いて回るもの。それを回避するには産業発展の対象を環境リスク対策へとシフトしていく必要がある。その取り組みは徐々に進んでいますが、現状、その道のりは困難と言わざるを得ないでしょう。

 

中国 広州の大気汚染

 

土壌汚染がもたらす環境リスクはどのようなものがありますか?

③土壌汚染

「ゴミは土の中にでも埋めてしまえばいい!」

「処理困難なゴミは土の中に隠してしまおう!」

これがかつての常識でした。どんなゴミでも有害物質でも土の中に埋めてしまえば全て解決。土の中の微生物が全てを解決してくれる!

しかし、そんなかつての常識がとてつもない環境リスクとなって現代に生きる私たちの生活を脅かそうなどと誰が想像したでしょうか?

普通に生活をしていく上で、ほとんど触れることすらない土。実は太古の昔より極めて深く私たちの生活に関わっており、土なしで私たちは生きていくことはできません。そんな土の汚染が今、私たちへの環境リスクとなっているのです。

土とは何か?言葉の意味をそのまま表現するならば地球の陸地の表面を覆っている生物活動の影響を受けた物質層」となります。考古学の分野では、物質層はその時代の生活習慣や風俗を示す極めて貴重な史料となります。

例えば、現在の地表から約10m掘削すれば千年以上昔の生活習慣を垣間見ることができ、約千m掘削すれば、一千万年以上昔の物質層が現れます。

つまり、太古の昔より物質層はその時代ごとに積み重なっていくもの。だからこそ土の中に多くの微生物や動物、植物の生命の源となり、地球上の自然界を成り立たせているのです。

ところが近年の土壌汚染は、そんな生命の源たる物質層、つまりこれまで積み重ねてきた人類の歴史を踏みにじるものなのです。当然極めて深刻な環境リスクの原因となってしまいます。

土の中には何があるか?土壌汚染は土の中にあるありとあらゆるものに深刻な影響を及ぼし、それはそのまま環境リスクとなります。

土の中は、ただ物質層が詰まっているだけではありません。物質層があり、層の隙間を流れる地下水と空気が存在し、地上と隔絶されたその極めて安定な環境は多くの微生物や動物の住処となり、植物が根を張る媒体となります。

土壌汚染は地下水の流れに乗って広範囲にわたる汚染源となり、貴重な水資源である地下水をただの汚染水に変えてしまいます。地下水を吸って成長する植物は、汚染水を吸うことで枯れ、植物が吸った汚染水は地上に残り、地表面を汚染させます。

生命の源たる土を汚染させる土壌汚染は、土の中だけでなく、地上へも深刻な環境リスクとなるのです。

 

 

土壌汚染を除去すれば環境リスクはなくなりますか?

仮に人の手による土壌汚染を全て除去し、土を自然の状態に戻すことができるとするならば、環境リスクは無くなります。ただし、それは現在の最新技術を持ってしても極めて困難と言わざるを得ません。

以前にもお話ししたように、土の下にはまるで毛細血管のごとく地下水が張り巡らされています。基本的に地下水は、自然の法則に則って標高の高い土地から低い土地に向かって流れ、やがて河川や海へと流れていきます。

もし、土壌汚染を除去するならば、それは汚染土壌と汚染土壌の影響を受けている地下水を浄化しなくてはなりませんしかし、地下水の位置や流れを完全に把握する技術は存在せず、地下水の状況把握は観測井戸からモニタリングすることによる地下水観測に頼らざるを得ないのが現実です。

現在、土壌汚染対策工事は専ら、土壌への薬品注入や掘削除去により行われています。ピンポイントで汚染土壌を除去できますが、地下水汚染を完全に除去することはできず、確実に汚染の拡散を防ぐことは難しいところがあります。

「人間が自然を作り出すことなどできない」

そんな言葉を聞いたことがありますがまさにその通り、土壌汚染を完全に除去することは自然を作り出すことに他ならないのです。

人が生活するうえで産業は不可欠ではあり、環境リスクをゼロにすることは非常に困難かと思います。しかし、一人ひとりが土壌汚染により、健康被害を与える行為や土地の価値が下がる行いは控えるようにし、より良い暮らしを確保するように努めて行かないといけませんね。

 

まとめ

「産業の発展には環境リスクはつきもの」などという軽い言葉で片付けられない土壌汚染による環境リスク。

もちろん水、大気による環境リスクも深刻です。しかし、それらは表面に出やすく人目につきやすい。

土壌汚染は、まるで時限爆弾のように地中に潜んである日、汚染の流出、拡散という形で大爆発する、むしろ水や大気よりもタチが悪い環境リスクと言えるでしょう。

しかも、今の技術、地質学を持ってしても完全な浄化は不可能であることは、豊洲での土壌汚染問題がそれを物語っています。

いつの日か土木技術が進化し、土壌の完全浄化が可能になる日を夢見て。

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