油汚染について
いろいろな事業で使用されている油類ですが、食用に使われる植物油、動物油、また、自動車や機械等、生産活動で使用する鉱油類があげられます。
油汚染は生産活動で使用している鉱物油による汚染が概ねをしめており、老朽化した埋設管や地下タンク、工場で不適切な使用による漏洩などで、土壌や地下水を汚染させる可能性があります。
油汚染の仕組み(イメージ図)
土壌汚染対策法では油は特定有害物質に規定されておりません。(ベンゼンは除く)しかしながら油の臭いや油膜による不快感、また、建設発生時の残土に油分が含まれていると、健常土として扱われず、汚染土として処分しないといけないため、宅地開発時に発見され思わぬコストが掛かってしまうということにもなりかねません。
油汚染問題に対する対応の考え方
油汚染に対して法律上の基準値等はないですが、環境省より、油汚染に対する考え方をまとめた「油汚染対策ガイドライン」があり、これを参考に調査や対策等を進めることになります。
土壌汚染対策法と油ガイドラインの違い
名称 | 土壌汚染対策法 | 油汚染対策ガイドライン |
---|---|---|
目的 | 人の健康被害の防止 | 生活環境保全上の支障を除去 |
対象物質 | 鉛、トリクロロエチレン等の特定有害物質(26物質) | 鉱油類:ガソリン、灯油、軽油、重油等も燃料油と機械油、切削油等の潤滑油等 |
調査の契機 | ・特定施設廃止時 ・都道府県知事が命令 |
・土地所有者等が油膜を発見 |
基準値 | 指定基準、地下水基準 | 指定なし。個別土地ごとに判断 |
調査方法 | 法に定められた調査方法で実施 | 個別土地毎に油臭。油膜判定にて判断し、TPH試験にて定量化させる。 |
まずは汚染状況の確認から!
油汚染も私たちが眼に見えにくい部分で起こっています。使用している機械、機材等への油に継ぎ足し量が多くなったり、工場内で油臭・油膜を頻繁に確認するようになると、油汚染が進行しているかもしれません。後日大きな問題にならないようにするためにも、早期に状況を確認する必要があると思われます。調査方法はケースケースに合わせて設計しないといけません。まずはお気軽にご相談ください。