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ブログ 土壌汚染とは

土壌汚染があった土地に特定施設を建てることはできるの?

土壌汚染

「特定有害物質使用特定施設」と言った方が、わかりやすいかもしれません。つまり、特定施設とは、土壌汚染対策法で規定された特定有害物質を使用している、もしくはかつて使用していた施設であり、その跡地は規模に関係なく調査対象地となります。

 

「特定有害物質の使用」は当然要件に該当しますが、使用がなくても結果的に特定有害物質の排出の可能性がある施設も該当します。

 

日本全国の土壌汚染調査が必要とされる土地のほとんどが、この特定施設の設置によるものと考えていいでしょう。それだけ特定施設は日本中の多くの工場に設置されているのです。中には工場自体が特定施設に該当する例もあります。

 

土壌汚染対策を語る上で特定施設を欠かすことはできません。

 

今回はそんな特定施設についてお話いたします。

 

工場は特定施設

 

特定施設って何?

 

土壌汚染対策法の規定ではない特定施設

特定施設を説明する上で最初に説明しなければならないのは、特定施設自体が土壌汚染対策法に記載されている言葉ではないということです。

 

どういうことか?

 

特定施設は「水質汚濁防止法」で規定されている言葉であり、土壌汚染対策法は水質汚濁防止法の条文を準用しているのです。

 

使用が廃止された有害物質使用特定施設(水質汚濁防止法第二条第二項に規定する特定施設であって、特定有害物質をその施設において製造し、使用し、又は処理するものをいう。)に係る工場又は事業場の敷地であった土地の所有者、管理者又は占有者であって、当該有害物質使用特定施設を設置していたもの又は第三項の規定により都道府県知事から通知を受けたものは、環境省令で定めるところにより、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況について、環境大臣又は都道府県知事が指定する者に環境省令で定める方法により調査させて、その結果を都道府県知事に報告しなければならない。ただし、環境省令で定めるところにより、当該土地について予定されている利用の方法からみて土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがない旨の都道府県知事の確認を受けたときは、この限りでない。

(土壌汚染対策法第三条 抜粋)

 

上記条文の冒頭カッコ書きには、「水質汚濁防止法第二条第二項に規定する特定施設」とあり、土壌汚染対策法で規定する特定施設が、水質汚濁法で規定する特定施設であることが記されています。

 

つまり特定施設について詳しく知るには、水質汚濁防止法という法律について知り、その条文を繙く必要があるということになるのです。

 

水質汚濁防止法で規定される特定施設とは

水質汚濁防止法条文の特定施設についての規定は以下の通りです。

 

この法律において「特定施設」とは、次の各号のいずれかの要件を備える汚水又は廃液を排出する施設で政令で定めるものをいう。

一 カドミウムその他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定める物質を含むこと。

二 化学的酸素要求量その他の水の汚染状態を示す項目として政令で定める項目に関し、生活環境に係る被害を生ずるおそれがある程度のものであること。

                       (水質汚濁防止法第二条第二項 抜粋)

 

上記条文の「政令で定めるもの」が具体的な特定施設ということになります。ただし、ここでその全てを記載するわけにはいきません。特定施設の種類は74もの項目に分けられる膨大なものであるためです。

 

詳しく知るには、やはり各自条文を見ていただくしかないでしょう。

 

汚染土壌が確認されやすい特定施設

そこで、74もの項目の中でも、特に汚染土壌が確認されることが多い特定施設について以下に説明します。

 

金属製品製造業又は機械器具製造業の用に供する施設
・焼入れ施設
・電解式洗浄施設

・カドミウム電極又は鉛電極の化成施設

・水銀精製施設
・廃ガス洗浄施設

 

製鉄所や金属加工を行なう事業所が、これに該当する特定施設を所有し、業務で使う場合が多くあります。

 

電気めっき施設

電気めっきを行なう過程で多種類の重金属を使用します。土壌汚染調査で汚染土壌が確認される中でも、電気めっき施設の跡地は事例が多くあります。特にシアンによる汚染が非常に多い傾向にあります。

 

写真現像業の用に供する自動式フイルム現像洗浄施設

今でこそデジタルカメラが主流になり写真を現像するDPE店はほとんど見られなくなりましたが、かつて写真の現像には六価クロムが使用されることがありました。

 

一般廃棄物処理施設である焼却施設

約30年前まで全国の小学校や中学校には小規模な焼却施設が存在し、教室などで排出される廃棄物を全てそこで焼却処理していました。直接特定有害物質を使用することはありませんが、燃焼により特定有害物質に該当する重金属が排出される可能性があります。

 

トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン又はジクロロメタンによる洗浄施設

 

これはクリーニング店でのドライクリーニングの薬剤として使用されていた特定有害物質です。

 

特定施設の確認方法

特定施設を新たに設置する場合、水質汚濁防止法の規定により行政に届け出なければなりません。つまり、各市町村が事業所の特定施設設置状況を全て把握していることになります。

 

なお、特定施設が設置されているか否かは、各市町村に問い合わせるか、役所の担当部署に問い合わせれば簡単に確認することができます。

 

よく解らない!

 

健康に問題はないの?

土壌汚染対策法の目的が、以下のように記されています。

 

この法律は、土壌の特定有害物質による汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康に係る被害の防止に関する措置を定めること等により、土壌汚染対策の実施を図り、もって国民の健康を保護することを目的とする。

                        (土壌汚染対策法第一条 抜粋)

 

つまり、土壌汚染対策法の目的が「国民の健康を保護すること」であり、その目的を達成させるために、特定有害物質が選定され、法に規定されています。

 

土壌汚染対策法で規定された特定有害物質を使用し、土壌汚染調査で汚染土壌が確認されれば、健康に問題がないとは言えないということになります。

 

ただし、ここで注意点があります。

 

それは、特定施設全てが土壌汚染調査の対象になるわけではない、ということです。あくまでも特定施設は水質汚濁防止法で規定されたもの。

 

仮に特定施設であったとしても、土壌汚染対策法で規定する特定有害物質の使用や排出、または保管がないと判断されれば、土壌汚染調査の対象にはならないということもあり得るのです。

 

例えば、以下の特定施設がそれに該当します。

 

□弁当仕出屋又は弁当製造業の用に供するちゅう房施設

 

□そば店、うどん店、すし店のほか、喫茶店その他の通常主食と認められる食事を提供しない飲 食店に設置されるちゅう房施設

 

□料亭、バー、キャバレー、ナイトクラブその他これらに類する飲食店で設備を設けて客の接待 をし、又は客にダンスをさせるものに設置されるちゅう房施設

 

これらは紛れもなく水質汚濁防止法で規定される特定施設ですが、一般的に土壌汚染対策法で規定される特定有害物質を使用するような施設ではありません。土壌汚染調査の対象にはならない可能性が高いでしょう。

 

 

飲み水に影響はないの?

飲み水こそまさに水質汚濁防止法の範疇ですが、一般の水道からの上水を使用している限り、飲み水が人の健康に影響を及ぼすことはあり得ないと考えてよいでしょう。

 

特定施設やその跡地が飲み水に影響を及ぼす可能性があるのは、井戸水を飲み水として使用している場合に限定されます。

 

特に第一種特定有害物質に該当する物質を使用する特定施設の跡地やその周辺は要注意です。しかるべき検査機関に井戸水の検査を依頼し、安全を確認してから飲み水として使用すべきでしょう。

 

まとめ

水質汚濁防止法で規定される特定施設の中でも、土壌汚染対策法で規定される特定有害物質を貯蔵、使用、排出する施設の跡地は、基準値超過する事例が極めて多く注意が必要です。

 

74もの項目に分けられる特定施設でどういう有害物質が使用されるか、土壌汚染対策法で規定される特定有害物質による汚染の可能性はあるか、などをしっかり把握しておかなくてはなりません。地歴調査ではここが大きなポイントになるためです。

 

土壌汚染調査や対策工事は、土壌汚染技術管理者の試験に合格しある程度の経験を積めば、法的に土壌汚染の技術者として認められます。

 

しかし、あまりにも多くの課題が山積している土壌汚染問題。生半可な知識や経験がそのままプロとして通用するものではありません。

 

特に、特定施設の使用が判明した場合、そこでどんな特定有害物質が使用されていたか、使用はなくても排出されていた可能性はあったかということも考えなくてはなりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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